電子マネーの歴史
一般的な電子マネーの概念としては、『現金をチャージすることにより物品が購入できるようにする仕組み』 といった解釈だと思う。現金で予め何かを購入できる電子的価値を買うという考え方は、1982年にNTTデータが実用化した『プリペイドカード』がその始まりだと言われている。
NTTデータは偽装対策が施されているので数十年は問題ないと主張していたが、1992年にはテレホンカードは撤退する方向となった。同様の方式取っていたハイウェイカードも同じ運命を辿ることになる。
先払い式の提供者側のメリットは、先に売り上げを計上できる点にある。Felicaを利用した電子マネー(Edy,nanaco,WAON)も本質的には同じ発想に基づいている。つまり、チャージした人が必ずしも全額利用しないことが多いとい点に着目している。(100円の残高を1,000万人の人が使わずに放置しておけば10億円のお金が資金として運用できることになる。)
従って、一つの規格の電子マネーを使用すれば良いものを、セブンアンドアイやイオンなどで独自電子マネーを作って対応したくなるのである。(独自に銀行を設立するのも同じ論理。)
海外ではどうか?
海外では、クレジットカードの利用が一般的となっていて、中小の小売店やマクドナルドに至るまでクレジットカードを利用できる。現金が必要になるのは電車,バスの運賃と駅のキオスクでのガムの購入ぐらいのものだ。従って、電子マネーが普及する余地が無い。
以前に海外の友人とプリペイドの話をしたところ、以下のような感想が帰ってきた...。
『プリペイドでお金を払い込んだ会社が倒産しないという保障はどこにあるんだい?
計画的に資金を集めて、倒産してしまうなんてことがよく起きないね...。』
銀行であっても倒産することが常識として定着している文化との違いでしょうか。
現金至上主義の幻想
未だに日本では、現金での決済が多い。
その理由は....。
・クレジットカードだと使いすぎてしまうから...。
・現金だと無いと使いようがないから。 (=クレジットカードだと使いすぎてしまうから)
・運転資金を早く回収したいから。(売り手側の都合)
といった理由が上がるものの大した理由ではは無さそうです。
中学・高校生じゃあるまいし、適切に自己管理していれば何も問題は無いわけです。
売り手がクレジットカードを嫌う理由は
・クレジットカードは手数料がかかる。
というものです。
では、現金決済コストはかからないのか?
現金の授受がある以上、現金決済にはコストがかかります。
・おつりとしての現金の確保。
・レジ内の現金の確認(計算)。
・夜間金庫への現金の預け入れ。 等...
割り切って言ってしまえば、クレジット払いでも現金払いでも大した違いは無いのです。
現金取引が一番というのは胡散臭いビジネスの世界でのこと(これは世界共通)で、一般大衆が商品を購入する上では、クレジットカードがあれば現金で決済する必要性は殆どありません。
電子マネーの利点
私が使ってみたところでの電子マネーの利点は、クレジットカードに比べてサインが不要な点のみです。また、GEOのようなレンタルビデオショップでは、一般のクレジットカードでの決済をしてくれませんので、Edyのような電子マネーが重宝します。Edyの利用によってANAのマイルが溜まる,Edyスマイルクーポン(キャッシュバックキャンペーン)がある等のメリットがあります。(スマイルクーポンが無くなってしまえば大したマイルそのものは大したメリットではありません。)
電子マネーの今後は?
電子マネーは、今後も日本独自の文化として歩んでいくのでしょう。
形式としては、プリペイ(事前チャージ)方式とポストペイ(後払い)方式の二通りがあります。
プリペイ方式は、EdyやSuicaのような形式、ポストペイ方式はETCカードが判りやすい例えでしょう。おサイフケータイを利用すればEdyやSuicaにもクレジットカードからのチャージができることから、ポストペイ方式が発展する可能性は殆どありません。
紛失したら? という点については、現金とクレジットカードが入った財布を紛失した場合と何ら違いは無いわけですから、気にする必要も無いでしょう。それが怖いという方は、首からケータイをぶら下げて、家から一歩も外出しないことが最善の策です。
電子マネーはあれこれ乱立していますが、私の個人的な感覚的予測としては、Edyが最後に残ると思います。その理由はいくつかありますが、最大のものはEdyを運営する『ビットワレット株式会社』が小売店に対して中立の立場である点です。電子マネーという市場が日本国内に限定されてしまう以上、様々な電子マネーを立ち上げることは得策ではありません。利用者の利便性を考えても、一つの規格に統一して一つの決済手段として成熟させていく方向に動くべきかと思います。
結局のところ、『クレジットカードで充分じゃないの?』 といったオチにならないように...。
2007年11月12日
電子マネーは普及する?
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/6709393
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック
http://blog.sakura.ne.jp/tb/6709393
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック
17年ぶりにライダーに復帰。
今はお店対消費者って事で、”便利”が勝ってるんですけど、企業対社員 個人対個人なんかってことになっちゃうと、味気ないが勝ちゃううんでしょうね。 携帯の赤外線通信みたいなんで、お年玉なんて、味気ないですもんね。
あんまり行き過ぎないで、”便利”って範囲で収まってほしいと思いますけど、とかく加速すると一方向に振れ過ぎたりするんですよね〜
ありそうで怖い話ですね。
いや、すでにEdy to Edyというサービスがあって、電子マネー間送金はできます。
うーん、携帯でお年玉を『ちゃりーん』なっていうことがあるんでしょう、たぶん。
(でもEdyは貯金できないぞ〜)